特集 病院の機械化
病院各部の機械化の実例
5.中央材料室—国立がんセンターの例
野手 貞子
1
1国立がんセンター中材
pp.63-65
発行日 1963年10月1日
Published Date 1963/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202221
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中央材料室の機能を充分に発揮させるためには,(1)職員の量および質の充実,特に専門的職員の養成につとめ,(2)設備の機械化,(3)それらが作業の流れに従って配置されていることであります。さらにそれが能率的であるために建物の面積,採光,換気,除塵,適温,適湿度,防音等の労働条件や,物品管理に配慮があることなど中央材料室の理想像は大きく拡がりつつあります。単に中央材料室が「注射器を消毒する場所」的の概念で設計されたとしたら、悔いをあとあとまで残すことになるでしょう。
国立がんセンターは,がんを扱う特殊な病院ではありますが,医療処置材料の準備においては他の綜合病院と比べ何等かわるところはなく,むしろ患者1人当りの材料消毒の多いことは大手術,化学療法,検査件数が多い点などから予想されていました。このような事情で,病床450,手術室6,医師67人で,手術可能患者270床を想定して,中央材料室が設定されたのであります。
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