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病院事務長の人事と待遇—病院事務長にかんする調査研究(Ⅰ)
前田 信雄
1
1東北大学医学部病院管理学教室
pp.131-138
発行日 1961年2月1日
Published Date 1961/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201766
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事務長職の人事は,開設者によつて行なわれているのが一般的実情である。任免にあたつて実際に関与するものも開設者側の部課長である場合が多い。これら一般的なもののほか,院長決定のばあいは,一つの開設者に多数病院がある場合でも,それぞれ独立した運営を行つている病院に多い。従つて,事務長職は,病院開設者にとつて重要な役職である点がこれら人事関係の事情からも知られる。
他面,人事交流の面からみると,事務長の多くは諸官庁の役職と関連が深く,従つて,専門職というより一般的な行政職員とさして異ならないばあいが多くみられる。一つは,病院の経営主体が多種類であるうえに,同系統病院間でも必ずしも十分な事務長交流がないこと,他は現在の病院事務長の職務内容がかならずしも特殊専門的なものではないことなどが,問題であろう。
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