--------------------
医療費問題
大村 潤四郎
1
1厚生省保険局医療課
pp.547-550
発行日 1959年7月1日
Published Date 1959/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201540
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.はじめに
医療費の問題にはいろいろの方面からの見方がある。これを大きくわけると医療費を支払う側の立場即ち消費経済の立場から見る見方,医療を供給する立場即ち病院や診療所,医療の生産者の立場からする見方である。この間にあつて医療の需要と供給の関係から診療報酬が定まるのであるが,現物給付の下における計画医療にあつては,診療報酬を自由市場の自由価格にまかしておくことが出来ないので各種の条件を規定して診療報酬の公定を行うことになるのである。このきめ方の如何によつては医療機関の経営に影響を与え,また医療の内容さえも左右することとなるので,病院にとつても近年重要な関心事となつたのである。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.