病院長プロフイル・29
フューマニズムの殿堂を築いた田代英太郞氏(済生会・福岡病院長)
pp.47
発行日 1956年2月1日
Published Date 1956/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201068
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煌々たる眼光,角ばつた顔,これを応召歴の長い外科医だ,と言つたら,人はなるほどと肯くであろうが,患者第一主義をモツトーとするフューマニズムの実践者で,彈力と温かみを備えた病院の管理者であると言つても,人は一寸受取り兼ねるかも知れない。それが彼の第一印象だ。
程遠からぬ距離に,大学病院があるにかかわらず,知事はじめ県庁の職員が,皆法人立の一小病院に診療を求めるということ,100ベツトそこそこという病院の規模で,毎日700名以上の外来患者を扱つているということそして,退院患者の中には,病院をふり返つて拝んでから帰る人があるということ,こねは皆,彼の病院の特異さを物語るものである。
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