--------------------
醫研生としでの感想
針生 昌子
pp.10
発行日 1952年10月1日
Published Date 1952/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200541
- 有料閲覧
- 文献概要
現在の私は混迷と寂寥との世界に流浪する旅人である。常に苦悩の道を旅する寂しい旅人である。この苦悩,寂寥の因つて來る所域は,「疑惑の數々」を常に持つて居るからである。自己の心の中にいつも何ものかを求めむとする處に,私の迷いがあり,寂しさがある。
この求めんとする何ものかは「眞理」である。しかしこの迷い,苦しみのさなかにある自分を,ふと果報者だと思つたりする。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.