--------------------
醫學檢査技術學校
pp.8-10
発行日 1952年10月1日
Published Date 1952/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200540
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
臨床検査の中央化が病院經營の合理化の上から不可缺の要件であることは,既に誰1人異議を挿む人はないであろう。然し中央化によつて臨床醫師の負擔が輕減され,診療の水準が向上することがわかつていながら,どこの病院でも容易に實行し得ない1つの大きな原因は,技術者の居ないことである。現在の各病院の臨床検査技術員は,陸海軍で養成された技術者が殘つているか,さもなくばそれら技術者によつて手ほどきされた者,或は臨床醫師が自ら検査する餘暇に手傳をさせながら教えた者である。從つて現在の検査技術者の教育の程度はまちまちなのは言わずもがな,技能の程度にも大層な開きがあることをまぬがれない。又自ら究めると云う實力をもたぬ事はやむを得ぬ事である。
大學病院や大きな綜合病院の如く,無給の醫師をふんだんに持つている病院では,それら若い醫師達が技術者の代用を務めるから,殊更に技術者を傭う必要も感じないが,かかる無給の醫師が居なくて,1人の醫師が多くの病床を持たねばならぬ中小病院及び療養所では,—かかる病院では滿足な検査もしないで診療している處が多いが—,安心して検査を委せられる技術者を要求する聲が多い。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.