連載 医療者からみた高齢者の「こころとからだ」・6【最終回】
高齢者の「幸せで満足した」生活
高齢者の生活環境と「こころとからだ」を考える会
pp.987
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200060
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過去5回にわたって高齢者の「満足した生活」がどんな要因と関わりあっているかについて,主として心身の障害度から計量的な試みも含めて考えてみた.今回は最終回として,高齢者に関わる社会的な側面や生活環境について考えてみたい.
「激動の社会」で頑張ってきた高齢者.団塊の世代は2015年で65歳を迎え,世界に類を見ない超高齢社会を突き進む.心身の不調を抱えながら,世界トップクラスとなった「生の延長(寿命)」をどう生きていくのかが問題である.高齢者を取り巻く社会環境は大きく変化した.例えば,日本では長男が家,財産を継ぐという習慣があったが,近年はこうした習慣は薄れてきている.それでは,誰が介護の必要な親を最期までケアしていくのか.新しい問題が現れている.
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