連載 世界病院史探訪・12
都心の川に架かるニュールンベルクの聖霊シュピタール
石田 純郎
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1医療法人慈生会 介護老人保健施設くつろぎ苑
pp.175-176
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102725
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バイエルン州フランケン地方の首都ニュールンベルク(Nurnberg)は,人口50万人の大都市である.重要な交易路の交差点に位置し,その繁栄は15,16世紀に頂点に達していた.ドナウ河支流のベグニッツ(Begnitz)川を中心に発達した街で,都心部にはベグニッツ川の中州をまたいで,巨大な聖霊シュピタール(Heilig-Geist-Spital)がある.
ニュールンベルクでは,まずドイツ騎士団が1227年にエリザベス・シュピタールを建てた.1332年にロイポルト(Leupold)Ⅱ世司教とフォン・セント・セバルト(von St.Sebald)主任司祭により聖霊財団が設立され,1339年までに教会を中心とする現在の施設の中核部分が完成した.当時,エリザべス・シュピタールが旧シュピタール,聖霊シュピタールが新シュピタールと呼ばれた.
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