連載 アーキテクチャー 第230回
医療法人芙蓉会 村上病院
河﨑 邦生
1
,
中村 守宏
2
1株式会社内藤建築事務所 東京本社
2株式会社内藤建築事務所 東京事務所
pp.168-173
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102724
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青森市は青森県中央部に位置し,青森湾に臨む交通の要地として江戸初期に建設された港町に由来している.三内丸山遺跡や青森ねぶた祭が知られ,八甲田の山並みが調和した歴史と伝統のある街である.2010年に東北新幹線新青森-八戸間開業による全通に伴い,より周辺地域からのアクセスが容易となった.医療法人芙蓉会村上病院は開設より地域医療に貢献し,主として慢性期と維持期の患者さんの「善きかかりつけ医」となるべく,大きな役割を担ってきた.青柳地区の旧病院は建物の老朽化,狭隘化が進んでいた.このたび青森市内中心部から南側に位置し,高速道路インターに近接し,青森空港,新幹線新青森駅のアクセスに優れた浜田地区へ移転新築に至った.敷地は西側に広大な浜田中央公園が広がり,南東に八甲田山を望む雄大な自然環境を取り込むべく環境となっている.
2008年より移転新築の基本計画に着手.当初より地域の患者の療養環境向上のため医療法人芙蓉会として全個室の病院を実現させることが村上理事長の強い志であり,このたび新村上病院として開院を迎えた.
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