連載 アンケートが現場を変える―短期集中型業務改善・1【新連載】
新築移転への不安
阪本 研一
1
1美濃市立美濃病院
pp.302-304
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102501
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■美濃市立美濃病院の再生
美濃市立美濃病院(以下,当院)は,2003年6月に新築移転した(表).2004年度に開始された新臨床研修医制度の影響もあり,地域の医師不足が徐々に表面化していく中で,当院においても常勤医師数が移転時の15人から2005年には11人まで減員することとなった.特に産科医療については,移転1年後に常勤産婦人科医が欠員となり,撤退を余儀なくされた.
また,経営面での問題もあった.移転年度に医業収支比率は82.4%,経常収益は4億8000万円の赤字決算となり,新病院は抜本的な経営改革の必要性に迫られたのである(図1,2).さらに2006年度の診療報酬改定は大幅なマイナス改定(全体-3.16%,本体-1.36%)となり,特に自治体病院においては2008年度決算で70.9%の病院が赤字決算となる,大変厳しい経営環境にあった.
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