連載 ドラスティックな病院改革!~事務長の孤軍奮闘日誌~・6【最終回】
地域に根差し,必要とされる病院を目指して―在宅連携と地域貢献に向けて今後の課題
妹尾 朝子
1
1社会医療法人 光生病院 事務部
pp.734-737
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102352
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■本当の本丸とは
先日,某経営管理者研修会に参加し,2日間に亘ってSWOT分析やBSCを中心とした,チーム医療を推進する経営手法について勉強させていただいた.1つのビジョンに向かい,それぞれの職種が協働して具体的な行動目標を作り上げ,職員全体のモチベーションを向上させていく.様々な要件を交錯させて一定の結論を導き出していくそのツールは,かなり複雑だ.しかし,今後の病院において健全な経営を継続していくためには,チーム医療と連携は欠かせないキーワードとなる.
実は,この研修会の間,私は少々違和感を感じていた.どうしても光生病院の医師が参画し,中心となってビジョンを決定し,皆で計画を練り上げていくような協働イメージが湧かなかったのだ.あるいは,診療科ごとの担当医が率先し,行動計画や方針を決め,関わる職員が一体となり,病院経営を推進していく新しい組織構造など,現在の当院には容易に想像もつかない.
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