特集 医療計画と二次医療圏の今後
新しい救急医療体制の構築
小濱 啓次
1,2
1川崎医科大学
2川崎医療福祉大学 医療福祉学部 保健看護学科
キーワード:
救急告示医療機関
,
救急診療
,
救急搬送
,
救急情報
,
ドクターヘリ
Keyword:
救急告示医療機関
,
救急診療
,
救急搬送
,
救急情報
,
ドクターヘリ
pp.839-844
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102130
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わが国の救急医療体制を振り返ると,昭和38(1963)年,交通事故の増加に対応するために,消防法の一部が改正され,市町村消防に救急業務1)が義務づけられ,事故現場から医療機関に傷病者を搬送することとなった.これを受けて厚生省は昭和39(1964)年,交通事故の傷病者に対応できる条件を満たす医療機関を,救急告示医療機関(救急病院,救急診療所)2)として告示した.
本体制は昭和40年代に傷病者の「たらいまわし現象」を引き起こし,当時の厚生省はその対策として昭和52(1977)年,初期→二次→三次救急医療機関に流れる救急新医療体制を構築3)した.しかし今,再びたらいまわし現象が生じており,診療,搬送,情報におけるいずれにおいても新たなる救急医療体制の構築が求められている.
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