連載 続クロストーク医療裁判・6
術後管理における医師の責任―食道がん手術後気管内挿管抜管事件―最高裁平成15年11月14日判決の事例から
小西 安世
1
,
石川 優佳
2
,
岡住 慎一
3
,
落合 武徳
4
1福島地方裁判所郡山支部
2大阪学院大学法学部
3東邦大学医療センター佐倉病院外科
4三愛記念そが病院消化器病センター
pp.530-535
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101214
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本連載は65巻3号~66巻2号に掲載した好評連載の続編である.裁判実務・法律・医療分野に携わる三者が,最高裁判決を事例に論点を解説し,多角的な見方を提供する.
5~7回は「術後管理と医師の過失」をテーマに取り上げている.今号では,約18時間にわたった食道がんの手術(食道全摘術)が終了し気管内挿菅の抜菅をした後の呼吸管理,気道確保の措置,特に,抜管後20分間の経過が問題となっている事案を紹介する.術後管理における担当医師の過失を認めたこの判決を題材に,最高裁判決の,術後管理の場面における医師の過失判断についての考え方について検討する.
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