特集 動き始めた新医師臨床研修制度
【座談会】新医師臨床研修制度と今後の病院における医師の確保
岸本 晃男
1
,
葛原 茂樹
2
,
小山田 惠
3
,
三宅 祥三
4
,
大道 久
5
Akio Kishimoto
1
,
Shigeki Kuzuhara
2
,
Kei Koyamada
3
,
Syouzou Miyake
4
,
Hisashi Omichi
5
1東京都医師会病院委員会,松江病院
2三重大学医学部附属病院
3社団法人全国自治体病院
4武蔵野赤十字病院
5日本大学医学部医療管理学教室
pp.748-756
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100885
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本座談会は,2004年4月から実施された「新医師臨床研修制度」について実際の現場での評価,問題点を挙げ,以下の観点からご討論をいただいた.
1.新医師臨床研修制度とのかかわりと同制度の意義
2.新医師臨床研修制度の当面の問題点
・新たな臨床研修制度運用の中で抱えている問題点は何か.
・マッチング方式で研修医は確保できたか,大学病院との関係はどうか.
・研修プログラムは予定通り進行しているか,指導医の確保と指導・評価体制はどうか.
3.研修医の身分・処遇について
・研修医の身分と手当てをどうしているか.
・研修医の勤務体制,当直などへの対応など,いわゆる労働者性をどう考えるか.
4.地域における医師の確保状況について
・新医師臨床研修制度の発足に伴う医師確保の現況はどうか.特に地方部では?
・麻酔科医,小児科・産婦人科医など各診療領域での問題点.
・当面の対応をどうしているか.紹介予定派遣制度は機能しているか.
5.今後の病院の医師確保のあり方について
・病院は今後,円滑な医師の確保に向けてどうすべきか.
・今後の大学病院の役割と新たな地域への医師派遣の仕組みをどうすべきか.
病院・大学の視点と地域・都市の視点を交えることにより,この新制度がもたらした変化を総合的に捉えることを意図したものである.
現場からの報告や提言を踏まえて,今後,この制度をどのように捉え,医師教育の発展に寄与していくべきか.医師確保をどのように行っていくかの方向性や方針が見えてくることができると考える.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.