レポート
手術室関連医療事故防止のためのシステムアプローチへの取り組み・3(最終回)―FMEA 手法活用の考察
太田 祐子
1
,
佐藤 紀子
1
,
眞嶋 朋子
2
Yuko Ota
1
,
Noriko Sato
1
,
Tomoko Majima
2
1東京女子医科大学看護学部
2千葉大学看護学部
pp.684-687
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100872
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前号までで報告したように,われわれは手術室関連医療事故防止のための取り組みを行ってきた.その内容は,製造業を中心に広く用いられてきた FMEA(Failure Mode and Effects Analysis:失敗モード影響解析手法)1) による手術工程の流れに即した各失敗ケアの相対的定量評価である.解析モデルは,該当施設での手術工程を想定した胃切除術についてである.これを術前(手術室入室から執刀前まで)・術中・術後に分け,それぞれ分析を行ってきた.本連載は,その術前部分について具体的な報告を続けてきている.
FMEA の結果として,術前で取り組むべき重要失敗ケア47項目を摘出することができた.本号では,これまでのプロジェクト活動による解析過程をふり返るとともに,FMEA を用いた今後の安全管理について考察する.
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