ケースレポート
現在の医療規制を乗り越えた医療と介護のビジネスモデル―ホスピス・ナーシングホーム“クリーム”の取り組み
西山 美香
1
,
作田 裕美
2
,
松本 晴美
3
,
土井 龍一
4
,
重松 靖久
5
,
森脇 睦子
6
,
村上 正哲
7
,
野間 文次郎
7
,
森山 美知子
8
,
梯 正之
8
Mika Nishiyama
1
1広島文教女子大学人間科学部人間福祉学科
2山口大学医学部保健学科
3訪問看護ステーション「マロン」
4土井クリニック戸坂
5ホスピス・ナーシングホーム「クリーム」
6広島大学大学院保険学専攻博士課程(後期)
7広島大学大学院分子病態制御内科学
8広島大学医学部保健学科
pp.680-683
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100871
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2001年に,国民のための「規制改革推進3か年計画」が発表され,その規制改革が進み,さらに第四次医療法改正に伴う病床区分の見直しと病床分類の申請から病院の淘汰が加速すると予測される.また「2015年の高齢者介護」には,高齢者介護の現状と尊厳を支えるケアの確立への方策が示され,小規模・多機能サービス拠点による切れ目のない在宅サービスの提供,選択肢の1つである住み替え等,自宅・施設以外の多様な「住まい方」の実現が進んでいる1).
今回紹介する「ホスピス・ナーシングホーム (2003年11月現在,商標登録申請中)」は,病院の全病床を返還後クリニックに転換し,病棟部分を増改築して開設した「終末期および高齢者賃貸住宅」である.「この住宅が,利用者の 〔新しい住まい〕 である」という考えに基づき,同建物内の医療機関等と提携協力し,非常に近距離の在宅サービスを提供するしくみをとる.これは医療法の規制を乗り越え,自由な発想から生まれた「医療と介護の仕組み」と言える.この新しい取り組みを以下に紹介する.
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