連載 病院管理フォーラム
薬剤管理指導記録・6〔最終回〕
POS・クリニカルパス統合型記録〈実践編〉切迫早産治療薬
宮崎 美子
1
Yoshiko Miyazaki
1
1総合高津中央病院薬剤科
pp.512-515
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100841
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本連載においてこれまでいくつかの診療領域における薬剤師がかかわる薬物治療についての記録を紹介してきたが,最終回の今回は産婦人科の治療にかかわる記録を紹介する.産婦人科での疾患は数多くあるが,薬物治療が重要であり,薬物服用に関して患者からの相談事項が多い,切迫流早産,重度のつわり,子宮内胎児発育不全,妊娠中毒症,妊娠糖尿病などのうち,切迫早産治療に対する薬剤師のかかわりを述べる.
切迫早産とは「妊娠22週以降37週未満に下腹痛(10分に1回以上の陣痛),性器出血,破水などの症状に加えて,外側陣痛計で規則的な子宮収縮があり,内診では,子宮口開大,頸管展退など Bishop score の進行が認められ,早産の危険性が高いと考えられる状態」 1) と定義され,母体側,胎児側両方にその原因が考えられる.切迫早産の治療は未熟児出生の防止につながるので,原則として妊娠継続をできるだけ図るために行われる.
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