特別寄稿
医療・福祉建築の設計者選定について―「設計プロポーザル・ガイドライン」を中心に
栗原 嘉一郎
1,2
1前日本医療福祉建築協会
2筑波大学
pp.54-56
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100545
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長期化している建設不況の中にあって,医療・福祉施設の分野は,国民の健康への関心の高まりに支えられて,例外的に増改築あるいは新築の需要が高い水準で続いている.建築関係者の熱い眼がこの分野に注がれている.建築工事をめぐる受注競争が激烈を極めているのは当然だが,それに先立つ建築設計の段階においても,設計者の選定をめぐって自薦他薦の激しい競争が行われている.
設計者の選定は,確定した設計図書をもとに価格競争をさせて決める施工業者の選定とは異なり,設計料が安ければよいというものではない.施主(建築主)の用意する諸要件を満足させつつ最も優れた建築構想を提示し得る設計者は誰かを見極めなければならないからである.
では建築設計者の選定にはどんな方法があるかといえば,現在は一般的に以下の四つの方式がとられている.
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