特集 脳性まひのリハビリテーション
Ⅲ 乳幼児期の脳性まひ
扉
pp.553
発行日 1972年12月9日
Published Date 1972/12/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104311
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ゼロ歳児の時から脳性まひ児を治療するということは,単なる運動機能の訓練だけにとどまらない多くの課題をPT・OTになげかける.PT・OTは本来の(?)仕事のほかに母親への育児の指導もしなければならず(高島・石原・上田論文),むし歯の予防も教えなければならない(一色論文).ADLについても食事・用便・C.S.S.(噛むこと,吸うこと,呑みこむこと)と云った,生命の維持にもっとも深い関係があるような動作がまず優先される(早川・谷合・石川論文).それらのものをひとつひとつ確実に押えたうえで理学療法の(紀伊・大塚論文),また作業療法の(古川・福田・佐藤論文)訓練が行なわれる.これらの総体が(せまい意味の「治療訓練」だけでなく)実は本来のPTであり,OTなのである(大内・寺山論文).座談会はこれらの問題点を「超早期療育をめぐって」というかたちで多面的に論じている.
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