特集 四肢まひ
四肢まひ初期の理学療法
久留 繁
1
1星ケ丘厚生年金病院
pp.257-261
発行日 1972年8月9日
Published Date 1972/8/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104243
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はじめに
四肢まひの原因は数多くあるが,発生頻度からいっても,頚髄損傷が最も多く,したがって,脊髄損傷による四肢まひに関して述べる.
リハビリテーション病院では一般に受傷直後から治療を始めるケースが少なく,受傷後かなりの日数を経て,送らて来る患者が多い.私たちの病院では,脊髄損傷の患者数が現在約40名で,そのうち四肢まひが10名ほどで,全体の25%を占めている.
脊損患者の病床の回転が悪く,まして,四肢まひは,2-3年の病院生活は普通であって,更に社会的条件が悪いために,生涯病院生活を送らなければならないものもある.
四肢まひ患者の治療を行なううえに社会的問題は山積みしており,これを解決しなければ,完全なリハビリテーションは不可能で,患者が病院に居住するようになり,病院の機能にも障害をきたす.
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