コンタクトレンズ(22)
交通まひ
長谷川 泉
pp.55
発行日 1961年2月10日
Published Date 1961/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202275
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大阪へ来て,東京におとらぬ交通まひに驚いた.伊丹飛行場からターミナルに行くまで,しだいに自動車の交通量が増し,大阪駅に近づくにしたがつて日航のバスは小刻みに動いたり止つたりをくりかえすありさまであつた.今までの経験では40分もあれば着くはずの距離が約1時間余もかかつたのには唖然とした.
東京の交通まひは,もうどうにもならないところまで来ている.都心では,もちろん歩いた方が早いし,本郷村と言われる都心をはずれた本郷の医学書院の前の道路でさえ,ラッシュ・アワーの時には,本郷三丁目から東大農学部前にいたる道路は自動車の行列で,一寸きざみとは言わないとしても1mきざみぐらいで動いては止り,止つては動くといつた情況である.大阪のラッシュ・アワーも,それに近いような状態になつているのに驚いたのである.
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