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講座
障害者と職業・12 女性障害者の労働と生活―ILO委託研究結果をふまえて
Employment of People with Disability. 12: Work and Life of the Women with Disabilities: A Study Based on the Japan's National Report to ILO
小島 蓉子
1
Yoko KOJIMA
1
1日本女子大学
1Japan Women's University.
pp.811-816
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104160
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Ⅰ.初めに
雇用を通じての障害者の社会統合の促進を使命とする国連の専門機関である国際労働機関(ILO)では,宗教の影響および性差に基づく役割文化の特性から,「アジアの女性障害者は,障害者であるということと,女性であるということで,二重の障害に苦しんでいる人間集団ではないか」という問題意識をもつようになった.
ILOアジァ太平洋委員会は,そこでアジア6か国,すなわちフィジー,インド,日本,パキスタン,フィリピン,タイを調査対象国として選び,各国1人ずつの調査コーディネーターを委嘱し,1986年から1987年にかけて,共通項目の調査票による調査に臨んだ.ILOが求めた身体障害者に限定しての日本独自の報告書は,英文ですでに出版されているが1),本論文では,精神薄弱者その他を含めた184人につき,本誌に関係のある労働と生活の側面に限定して,原資料を活用しながら,我が国の女性障害者がいかなる生活に支えられて働いているかを明らかにしてみたい.
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