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講座
運動学習・8 プログラム学習・2
Motor Learning. 8: Programmed Learning. 2.
中村 隆一
1
,
細川 徹
2
Ryuichi NAKAMURA
1
,
Toru HOSOKAWA
2
1東北大学医学部附属リハビリテーション医学研究施設
2東北大学医療技術短期大学部
1Institute of Rehabilitation Medicine, Tohoku University School of Medicine.
2Tohoku University Allied Medical Sciences.
pp.523-527
発行日 1988年8月15日
Published Date 1988/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104075
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Ⅰ.プログラム学習の基本原理
プログラム学習(programmed learning)とは小ステップ・積極的反応・即時フィードバックの原理を中心とする教育技法であり,プログラム教授(programmed instruction)とも呼ばれる.学習目標は一連の細分化されたステップとして提示され,それに一つずつ答えるたびに結果が直ちにフィードバックされ,次のステップに進むように構成されている.これはSkinnerのオペラント条件づけ(本講座「学習理論・1」:参照)の応用であり,ティーチングマシンの形をとって教育現場に普及した.
本稿ではプログラム学習の考えかたが運動学習にどのように生かされるかを取り上げる.ただし,この方法は元来言語的知識の獲得を主眼としていたので,非言語的知識あるいは運動技能に関しては系統的研究も応用実績も無いのが現状である.さらにプログラム学習は「機械化された学習」と固定的に考えられてきた面もある.しかし,プログラム学習の本質はいくつかの基本原理から成るソフトウエアにあり,まず基本原理をよく理解することが必要である.
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