症例報告
自立歩行が可能になった小児第4胸髄損傷(二分脊椎)の一症例
植松 光俊
1
,
江連 和己
2
1藍野医療技術専門学校
2埼玉県立小児医療センター
pp.121-124
発行日 1988年2月15日
Published Date 1988/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103975
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Ⅰ.初めに
小児の脊髄損傷とみなされる二分脊椎において高位損傷レベルの症例は少なく,自立歩行レベルはT12以下と言われ,高位胸髄損傷患者で長期間自立歩行している報告は本邦では見当たらない.我々は小児高位胸髄損傷患者に逆バタフライ付き長下肢装具(以下,KAFOと略す)を処方することにより自立歩行が可能となり,その後12年間の経過を追う中でADL能力の拡大をみた症例を経験したので,小児高位胸髄損傷患者が自立歩行に至るうえでの諸問題に若干の考察を加えて報告する.
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