短報
脳卒中片麻痺患者の車椅子駆動時のエネルギー消費について
浜渦 章雄
1
,
窪田 俊夫
1
,
山口 恒弘
1
,
角田 忠男
1
1中伊豆リハビリテーションセンター
pp.53-55
発行日 1988年1月15日
Published Date 1988/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103953
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Ⅰ.初めに
片麻痺患者において,歩行能力の回復は日常生活行為を支えるもっとも重要な基盤となり,そのうえ,体力,特に全身持久力の維持・向上にとっても有力な手がかりとなっている.ところで,障害が重度のため歩行の自立が得られない場合とか,歩行を獲得する途上で車椅子が使用されることが多いが,片麻痺患者におけるその目的は,日常生活における移動手段であることが多く,脊髄損傷患者1,2)にみられるような全身持久力の維持・向上の手段としては用いられることは少ないと思われる.
そこで,今回われわれは片麻痺患者において,健側上下肢の協調動作による車崎子駆動が,体力維持・向上3)のための訓練プログラムの種目としてどの程度の運動強度となっているかを知るため,心拍数の時間変動,エネルギー消費量などにつき検討を行ったので報告する.
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