Japanese
English
研究と報告
地域老人福祉センターの活動状況―ADL・生活時間などからみたQOLを中心に
Role of welfare institutions for the aged: inverstigation of clients on their quality of life based on activities and allotment of time for daily living
洲﨑 俊男
1
,
浅井 仁
1
,
奈良 勲
1
,
立野 勝彦
1
,
曽山 敏一
2
Toshio SUSAKI
1
,
Hitoshi ASAI
1
,
Isao NARA
1
,
Katsuhiko TACHINO
1
,
Toshikazu SOYAMA
2
1金沢大学医療技術短期大学部
2石川整肢学園
1School of Allied Medical Professions, Kanazawa University.
2Ishikawa Children's Orthopaedic Center.
pp.345-353
発行日 1987年5月15日
Published Date 1987/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103790
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
これまでの医療は治療主導型で医療費偏重の傾向にあり,特に老人医療に対して顕著であった.そしてますます高齢化が進むなかでこのような歪を是正する目的で昭和58年2月1日より老人保健法が施行された1).特に保健事業として行う機能訓練は「医学的機能訓練」と異質の「社会的機能訓練」であった1-3).
これに対応して老人保健法に基づいた市町村での在宅指導・巡回サービスおよび機能訓練を含む具体的活動4-6)あるいは参考資料としての退院時追跡7,8)などについて多くの実態調査報告がなされてきた.さらに日本理学療法士学会でも第20回で8題,第21回で13題と数多く報告される傾向がみられる.
しかし具体的実施については市町村での取り組みかたに大きな差異がみられた.このような状況下で本研究は,石川県内で老人保健法が施行される以前より機能訓練に着手していた老人かつ施行後筆者らが所属する金沢大学医療技術短期大学部に非常勤講師の派遣依頼があった金沢市および河北郡高松町での活動状況をADL・生活時間などからみたQOLに焦点を置いて調査し,今後の地域医療の取り組みかたの参考にすることを目的とした.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.