Japanese
English
特集 脳性麻痺等の早期治療・訓練
脳性麻痺等の早期治療・訓練
Early Treatment of Infants with Cerebral Palsy
大島 美和子
1
,
酒井 弘子
1
,
森本 晴子
1
,
中島 英彦
1
,
吉原 孝
1
,
森本 晋一
1
,
黒部 利恵
1
,
及川 サト子
1
,
滝口 敦子
1
,
阿部 洋子
1
Miwako OSHIMA
1
,
Hiroko SAKAI
1
,
Seiko MORIMOTO
1
,
Hidehiko NAKASHIMA
1
,
Takashi YOSHIHARA
1
,
Shinichi MORIMOTO
1
,
Rie KUROBE
1
,
Satoko OIKAWA
1
,
Atsuko TAKIGUCHI
1
,
Yoko ABE
1
1宮城県拓挑医療療育センター
1Miyagi Pref. Takutoh Rehabilitation Centre for Physically Handicapped Children.
pp.218-226
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103763
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Ⅰ.はじめに
脳性麻痺(以下CP)の早期治療(主に1歳未満の乳児)が当センターで開始されてから10年を経ており,その治療成績と主な問題点についてはこれまで報告されている1,2).
特に外来や母子入所を経て5年以上の追跡をし得た乳児の治療例の全体像の推移については,第22回リハ医学会で鈴木が報告した通りである3).早期治療の意義として,脳の可塑性の豊かな時期に,その後の異常発達形成を最少限に抑制しつつ,正常発達を最大限に促通するということが述べられており,それが多面的に行われる必要があることも論を待たないことである4,5).これらに対応する方法として,昭和48年以降,当センターでは,ボバース・アプローチが行われ,現在まで,ほぼ満足する結果を得ている.これらの経験をふまえて,1歳未満の乳児期に治療訓練(ハンドリング)を行い6),それぞれに興味ある結果の得られた症例について,その具体的評価,治療,母親指導7)について,実例を述べたい.
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