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講座
歩行(基礎から臨床まで) 7.歩行論
Gait-From Basic Studies to Clinical Assessment. 7. On Gait.
高松 鶴吉
1
Tsurukichi TAKAMATSU
1
1北九州市総合療育センター
1Center of Developmental Medicine and Education in Kitakyushu City.
pp.614-618
発行日 1986年9月15日
Published Date 1986/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103632
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はじめに
歩行について論ぜよというテーマである.人が持つ固有の移動様式,すなわち直立の姿勢で二本の後肢を交互に動かしながら前進するというこの直立二足歩行については,すでに数多くの方々が論じられているところである.
歩行論のテーマとしては,歩行運動の分析から生物としてのヒトと歩行との関係,社会的存在としての人と歩行の関係,更には人生と歩行についてなど色々なものが考えられるが,筆者は障害児の療育を専門としてきているものなので,障害という面あるいは発達という観点からどうしても歩行というものを見てしまう.
それに筆者は臨床医であり,研究的な側面,たとえば歩行分析などについては今まであまり関心がなかった.振り返ってみれば歩行についてはごく一般的な知識と体験しか持ちあわせていない.
文献を集め碩学の方々のお考えを筆者なりにまとめて提示するのも一方法であろうと考えたが,できれば借り物でない自分自身の経験や知識の範囲内で自由に論じさせていただきたいと思っている.
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