とびら
今後の日本の理学療法士教育
伊藤 二郎
1
1府中リハビリテーション専門学校
pp.579
発行日 1986年9月15日
Published Date 1986/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103625
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医療技術短期大学が各地に設立され,理学療法士にも研究の場が与えられるようになった.ようやく臨床,教育,研究という3つの体制が確立したことになる.筆者は数年前アメリカに2年程留学し,最近6ヵ月間イギリスを中心にヨーロッパを視察する機会を得たが,ここでこれらの経験を踏まえ,日本の理学療法士教育の今後の在り方を考えて見たい.
言うまでもなく,我々はアメリカとイギリスから理学療法を学んだ.ところでイギリスには34校の学校があるが,そのうち4校は4年制の大学(Bachelor,Honours)となっており,1校は3年制の大学(Bachelor,Ordinary)となっている.イギリスの一般の大学は日本と異なり3年制であるから,英国理学療法協会は残りの養成学校についても質の高い3年間の教育をしているので大学と同等であると宣言している.他方,アメリカでは1990年以降理学療法士になるには修士号が必要になるという話しである.
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