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特集 整形外科
上肢外転挙上における肩甲骨の運動解析
Biomechanical Analysis of the Scapular Motion
角 典洋
1
Michihiro SUMI
1
1愛媛大学医学部整形外科
1Dept. of Ortho. Surg., School of Medicine, Ehime University.
pp.452-458
発行日 1986年7月15日
Published Date 1986/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103589
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はじめに
ヒトの肩関節は人体関節の中で最大の可動域をもち,物を持ち上げたり,投げたりなどの動作に直接大きな役割を果たす.機能解剖学的に広義の肩関節は,7つの関節により構成され,筋靱帯を主体とする支持機構により,静的にも,動的にも,安定した関節となっている.この肩関節運動は,主として上腕骨と肩甲骨両者による一連のリズミカルな運動のもとに行われており,これは,他関節においては,認められないメカニズムである.
本稿では,上肢外転運動メカニズムを筋動力学的観点より分析し,特に上肢外転運動に伴う肩甲骨運動を中心に,自験例をもとに若干の文献的考察を加え,検討することにする.
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