Japanese
English
症例
過外転症候群について
Hyperabduction-syndrome
高岸 直人
1
,
田丸 卓郎
1
,
国東 易径
1
,
大谷 武
1
Nahoto TAKAGISHI
1
1広島赤十字病院原爆病院整形外科
pp.124-126
発行日 1967年1月20日
Published Date 1967/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204219
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はじめに
腕を長時間過外転位にして眠つたり,仕事をしている時に腕に知覚異常,運動障害,疼痛などきたすことを経験することがあるが,本症候に関して,1945年Wrightが過外転症候群として報告している.左官,配線工などによくみられるものである.このmechanismは腕を過外転すると上腕神経叢および鎖骨下または,腋下動静脈が小胸筋や鳥喙突起や鎖骨〜第1肋骨腔間で圧迫されるというのであるが,われわれも15例余の本症患者を経験し,かつ手術所見,解剖所見などより臨床的,解剖学的検討を加え,Wrightの説に再検討を加えた.われわれの研究成果もTelfordらのそれにも見られるごとく,Wrightの説とは必ずしも一致せず,Wrightの説が必ずしも正しくはないと思われたので,これについて報告し,また諸先生方のご批判を仰ぎたい.
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