Japanese
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特集 呼吸機能障害
呼吸器疾患に対する肺理学療法
Lung Physical Therapy for Respiratory Diseases
古賀 良平
1
Ryohei KOGA
1
1国立療養所東京病院
1Tokyo National Chest Hospital.
pp.581-587
発行日 1985年9月15日
Published Date 1985/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103395
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Ⅰ.まえがき
呼吸器疾患の理学療法についてという命題であるが,わが国でも急激な増加傾向にある慢性閉塞性肺疾患の理学療法については同学の溝呂木氏によって論ぜられることになっているので,筆者はここでは急性期の呼吸器疾患における肺理学療法のあり方を中心に述べることにする.かねてより遺憾に思っていることのひとつに,骨・関節,筋・神経など運動器疾患のリハビリテーションに較べて,いわゆる内部障害,呼吸器,循環器,腎・肝臓などの機能障害への関心の低さがある.欧米ではICU,CCU,IRCUなどのスタッフに理学療法士は重要なチーム・メンバーとして,夜勤にすら組みこまれているのが現状である.一方は米国のように医療専門職種の分科の激しい国では,呼吸療法士という職種もすでに普遍化されている.その辺の事情も紹介し,急性期呼吸器疾患の扱い方を記述してみたい.なお昭和60年3月1日の健康保険改正で新しく採用された在宅酸素療法の適応などについても触れることにする.
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