Japanese
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特集 PT,OTにおけるリスクとその対策
呼吸器疾患におけるリスクとその対策
Risk Control for respiratory disease.
古賀 良平
1
,
溝呂木 忠
1
Ryohei KOGA
1
1国立療養所東京病院
pp.45-52
発行日 1976年1月15日
Published Date 1976/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101150
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Ⅰ.はじめに
治療の究極の目的は,患者の疾病が治癒し,社会人としての活動ができるところまでもって行くことである.ところが治療の目的で行ったことが,ときとして思いがけないマイナスの結果を生み出してしまうことがある.そして回復が遅れ,最悪の場合,極めて不幸な転帰をとってしまったとすれば本末転倒,何のための治療かと批判のまととなることは必至である.疾病によっては,また病期その他患者のもつ状態によっては,程度の差はあれリスクを併存しているものである.しかしそのリスクも正しい把握と適当な対策によって十分に防ぎを得るものである.呼吸器疾患は直接生命にかかわる重要な疾患だけに,このリスク管理はことに慎重の上にも慎重でなければならない.以下リハビリテーションに関係した呼吸器疾患に対する一般的リスクと肺外科療法に伴うリスクとについて逐次検討してみたい.
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