Japanese
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特集 QOL(クォリティ・オブ・ライフ)
QOLの向上を目指して
QOLを考える
Looking Toward Higher Quality of Life-Thoughts on Quality of Life
菊池 詞
1
Tsuguru KIKUCHI
1
1帝京大学医学部付属病院
1Teikyo University Hospital.
pp.521-523
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103376
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はじめに
QOL (quality of life)の概念がリハビリテーション医学においても強調されているが,その背景には「これまでのリハビリテーションの体系が生物的人間と関わりすぎて,社会的存在としての人間を一面的にしかみていなかったことへの反省があるのだ」1)という意見に代表されると思われ,社会的背景の変化(生活の量的向上が一段落したのだから今後は質の向上をめざすべき2))とは多少異なる面もあると思われる.QOLは一般的には生活の質と訳され,また人生の質,生命の質にまで及び人間の生活全般に係る本質であり,価値観の問題でもある.この概念を知ってからそれ程長くはないが理学療法士の立場からQOLを患者あるいは障害者の可能性をより高めうる概念としてとらえ考えてみることにする.
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