Japanese
English
特集 QOL(クォリティ・オブ・ライフ)
QOLの向上を目指して
QOL雑感―QOLとその評価について
Looking Toward Higher Quality of Life-Quality of Life and its Evaluation
宮岡 秀子
1
Hideko MIYAOKA
1
1国立療養所長崎病院
1Nagasaki National Chest Hospital.
pp.524-525
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103378
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
Ⅰ.地域活動からみたQOL
在宅訪問活動や通所訓練などの地域リハビリテーション(以下リハと略す)活動を通し出会ったケース一人一人が実に多くの問題を我々に投げかけてくれた.「寝たきりを作らないために」を目標に地域活動が展開され始めた当初,病院内生活とは異なりベッド周辺に生活が縮小され目的のない日々を過している人々の生活を見るにつけ,病院内でのリハ医療のあり方,ひいてはリハの理念についてまで考えさせられることが多かった.
まず,我々は「ADL」について検討の必要性を感じた.食べること,着がえることなど誰もが毎日習慣として繰り返している日常生活行為は我々の生活にどのような意味を持っているのか,また障害を持つ人の自立に日常生活行為の遂行がどのような意味を持つのか,多くの場を通して議論し合った.そして,発病後できるだけ早期に日常生活行為が遂行されることの重要性を痛感し,病棟内の環境の整備や,訓練室,病棟の連携の強化,特に介助という点において看護のあり方などが検討された.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.