あんてな
てんかん患者のリハビリテーションの現状
松友 了
1
1社団法人日本てんかん協会
pp.124
発行日 1985年2月15日
Published Date 1985/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103269
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てんかん患者のリハビリテーションは,永い冬の時代からようやく脱しようとしている.しかし,本当に制度的にも内容的にも確立するには,多くの壁を乗り越えなければならない.わが国に限定し,簡単に触れてみたい.
てんかんは,精神の疾患として永らく考えられ,現在もその基本が変らないわが国においては,分裂病等とともに,精神科医療ひいては精神衛生行政の下に処遇が進められている.その準拠法は,精神衛生法である.しかるに,精神衛生法が基本的にはリハビリテーションの思想が欠落していることは,昨今のわが国のいわゆる不祥事の多発に示されている.まさにわが国の精神衛生行政は,反リハビリテーションの思想に裏打ちされている.
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