症例報告
成人片麻痺手の知覚再教育
沢 俊二
1
,
岩崎 テル子
2
1慶応義塾大学月ヶ瀬リハビリテーションセンター
2信愛デイ・ケア・センター
pp.53-56
発行日 1984年1月15日
Published Date 1984/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103018
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Ⅰ.序
脳血管障害後片麻痺患者の手の識別覚の再教育(再訓練)は,Buskirk1),Foster2),Vinograd3)らによって,その有効性が報告されている.今回我々は,片麻痺手の重度知覚障害患者5例に対して知覚再教育を実施する機会を得た.これらはいずれも視覚代償訓練を行ったにもかかわらず,知覚障害により患側手をADL上有効に使えず,しかも手の使用を強く希望した症例である.視覚代償訓練を引続き行いつつ,Vinogradらの方法を参考に識別覚の再教育を行い,3例が実用手に至ったので若干の考察を加えて報告する.
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