プラクティカル・メモ
身体障害者用自動車の改造Ⅱ―水平ステアリング・右足ATセレクトレバー・ハンドフックサイドブレーキ・足操作各種スイッチの開発
土嶋 政宏
1
,
首藤 貴
2
,
石原 芳明
3
,
田中 淳司
4
1神奈川県総合リハビリテーションセンター
2愛媛大医学部整形外科
3ホンダ・ティックプロダクション
4松山市身体障害者協会
pp.413-415
発行日 1983年6月15日
Published Date 1983/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102878
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1.はじめに
最近,身障者の自動車運転に対する要求がこれまで不可能であるとされていた重度な障害レベル者にまで高まってきており,患者個々の障害や残存機能によって特殊な自動車改造を必要としてきている.すでに,サリドマイド者に対しては,ドイツで開発された足操作ステアリング(フランツ・システム)を導入し,国産自動車に取付けられ,国内で3名が免許取得を可能とした.また,障害を有しながらも両上肢が残存している患者においては手部を使用してのハンドル操作への要求も多かった.そこで,これまでサリドマイド用に開発してきた運転操作システムの応用として,多発性関節拘縮症と診断され両上肢の肩関節,肘関節,手関節が著明に変形および拘縮しており,握力も1.5kg程度で両下肢は正常である患者に対して,水平ステアリングや足部で操作可能な各種スイッチ類を中心にホンダ・ティックプロダクションとの協力により一般自家用自動車の運転装置改造を行った.
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