とびら
PT・OTの将来に向けて
立野 勝彦
1
1金沢大学医療技術短期大学部
pp.139
発行日 1983年3月15日
Published Date 1983/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102805
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あるA高校の障害者についてのアンケートで「障害者として生まれていたら生きる勇気があるか」との問いに,「ある」と答えたものはわずか26%,「ない」が44%を占め,「わからない」が30%であった.また興味あることに「もし自分の子供が障害を背負ったら,その子を健常児と一緒に育てるか,それとも施設に入れるか」の問いに,「施設に入れる」と答えた生徒が36%と最も多い.さて「身近に障害者がいるか」との問いには,14%が「いる」と答えている.「障害者に対してどう思うか」に対しては,「かわいそうだ」が83%と圧倒的に多い.このアンケートでは「高校生たちは,今日の社会が障害者にとっては住みにくいという現実を認識している半面,障害者たちに対しては同情の域を出られないでいる.」と述べている.リハビリテーションの一部を荷なっている我々にとって,今の高校生は身障者を自分の問題としては捉えきれていないということを認識せざるを得なく,また当然の予想される結果と思える.私は高校教育の一環にボランティアの教科目を必須科目とすべきであると以前に述べたことがある.
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