病院管理フォーラム 診療情報管理はいま・13
診療情報管理の将来に向けて
烏羽 克子
1
1聖路加国際病院医療情報管理科
pp.823-826
発行日 1998年9月1日
Published Date 1998/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902497
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1973年,病院は創立70周年を記念して,現在の基礎となる将来ビジョンを打ち出した.さらに1979年には具体的な新病院建設計画が組まれ,「病院設備の近代化計画」と「健全経営を目的とした体質の改善」という2本の柱を軸に長期計画委員会を発足させた.これが医療・福祉・予防医学という医療構想へと受け継がれ,その集大成を記念すべく今年5月,「聖路加国際病院再開発計画事業完成記念行事」を開催するに至った.
これは大きなプロジェクトの完成であると同時に,21世紀医療を目指した新たな出発点でもある.病院が目指す21世紀医療の具体的内容には患者およびその周辺社会と医療とのかかわり,医療経済など医療環境の問題,医療者の姿勢と将来への意識・意志・行動など医療提供者自身の問題なども含まれる.こうした課題を総括的に捉えたうえで,今は一病院という単位を超えて,これからの医療・福祉・予防医学全体を見据えていかなければならない時にきていると思う.
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