プログレス
脳卒中の予防対策
嶋本 喬
1
,
小町 喜男
1
1筑波大学社会医学系
pp.195
発行日 1982年3月15日
Published Date 1982/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102597
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わが国における近年の循環器疾患に関する疫学研究の発展と共に,高血圧・脳卒中が最大リスクファクターであることが確められた.また,それに加えて,わが国の在来の生活環境に根ざすいくつかの因子,すなわち,低タンパク食,低脂肪,食塩の過剰摂取,あるいは農村における労働,筋肉作業などが,高血圧の促進因子として働き,脳卒中の発症を容易にしてきたことが明らかにされた.
そして,疫学研究の成果を基礎として,これらの脳卒中をひき起こす因子を除去するための試みが,全国各地の研究者達によってモデル的に行われた.次いで,その成果を踏まえての予防対策の一般化が行政的にも進められつつある.
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