特集 メタボリックシンドローム―現状とその課題
メタボリックシンドロームの保健予防対策の課題
磯 博康
1
,
嶋本 喬
2
1大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学講座公衆衛生学
2大阪府立健康科学センター
pp.190-194
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100713
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メタボリックシンドロームは,わが国の基準では,腹部内臓肥満に,血圧高値,血糖高値,HDL-コレステロール低値,あるいは中性脂肪高値のうち2因子以上が集積する病態と定義されている1).したがって,メタボリックシンドロームの保健予防対策は,肥満の予防,管理が中心となる.
わが国では,メタボリックシンドロームの予防,管理のために,新たな健診・保健指導が平成20年度に導入される予定であるが,本稿では,まず,地域住民を対象とした肥満者への保健指導によるメタボリックシンドロームの予防,管理の効果について述べる.そして,メタボリックシンドロームの循環器疾患の発症への影響と,メタボリックシンドローム以外の危険因子集積の影響を比較し,循環器疾患の保健予防対策の課題について論じる.
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