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特集 特殊教育と理学療法士・作業療法士
<随想>
外国の養護学校における理学療法士・作業療法士のあり方
Perceptual-Motor clinic, Gaden Grove Unified School District, California
佐藤 剛
pp.247-249
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101886
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Ⅰ.はじめに
今日に至るアメリカの障害児教育の発展は,障害集児を持つ家族を中心とした国民の要求と,連邦政府および州政府の立法によるところが多い.過去数十年,さまざまな法延闘争を経て,昨年より実施されている民法(Public Law 94-142(以下PLと記す))に到達したという感が強い.すなわち,全ての障害児に対し,個人のニードに応じて企画された教育プログラムの作成が義務化された事である.このような特殊教育の背景の中で,PT・OTが養護学校とどのような関係でそのサービスを提供しているか記述することが,この拙稿の目的である.そのためには,アメリカの養護教育システムおよび法的背景をある程度理解しておく必要があると思われる.著者が南カルフォルニアの養護教育システムの中で実際にOTとして働いている経験から検討したいと思う.従って,カルフォルニア州を中心として話を進めることにする.カルフォルニアの公立学校の養護教育システムは,日本の場合と少々異り,普通学校に付属した形態をとっており,むしろ養護教育棟とでも呼んだ方が適切かもしれない.また日本で言う教育委員会は,Unified School Districtと言い,以下学校区と記すことにする.養護教育へのPT・OTの関わりは,公立学校ばかりでなく,私立学校,Developmental Center for the handicapped(重度心身障害児センター)および,State Hospitals(州立病院)の重度心身障害児棟があるが,ここでは公立学校を中心として検討することにする.
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