特集 特殊教育と理学療法士・作業療法士
<随想>
サービスを受ける立場に立って
片岡 実
1
1(財)兵庫県心身障害児福祉協会事務局
pp.251-252
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101887
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私は日頃から,養護学校や通園施設に通う肢体不自由児の親と接する機会が多く,熱心な親ほど,学齢期の教育と訓練の問題の悩みを持ちかけている.その人たちの立場に立って,原点である子どもの「療育」ということを考えてみたい,もともと「療育」ということばは,高木憲次氏の作られた「治療」と「教育」との合成語であり,その意味は身体障害児の治療と教育を並行して行うことを指し,最も進んだ医療によって肢体の障害を克服し,教育によって独立自活できるようにすることである.
特に,就学児の場合,医療と教育とが一体となって進められてこそ,この子どもたちの成育につながるということで,医療だけでもよくなく,教育だけでもよくない.それらは互いの基盤を持ち,分立し,相影響しあって効果をなすということである.
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