特集 重複障害
重複障害の経験
精薄と切断
岡田 しげひこ
1
1神奈川県リハビリテーションセンター
pp.157-159
発行日 1979年3月15日
Published Date 1979/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101863
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Ⅰ.はじめに
切断者における義肢の適用の有無を考える場合に,切断者のもつさまざまな要因を検討する必要がある.その重要な要因の1つとして,切断者が義肢を駆使できるだけの理解能力の有無があげられる.現在,いろいろな新しい義肢が開発され処方されているが,それをいかに使いこなすかは,切断者の学習能力に依存するところが大きい.そのことは,義肢装着前の基本訓練においてもいえる.切断者の学習能力のレベル低下の障害は,訓練プログラムを進める上でも大きな要因となる.たとえば,弾力包帯の巻き方を学習することでさえ,大幅な訓練期間をさかねばならない.
今回,精神薄弱という障害のうえ,さらに事故により右大腿短断端にいたった重複障害者の症例を経験したので,報告する.
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