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特集 義肢・装具ハンドブック
Ⅳ.体幹・下肢装具
長下肢装具―構造・チェックアウト・訓練
Long Leg Brace: Structure, Check Out and Training
橋元 隆
1
Takashi HASHIMOTO
1
1九州リハビリテーション大学校
1Kyushu College of Rehabilitation.
pp.891-906
発行日 1978年11月15日
Published Date 1978/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101815
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I.はじめに
人間は歩くことにより,“もの”を見,知り,そして考え学ぶといわれる.その人間が歩くことを制限,あるいは障害された時,それは,単に歩行障害という身体相の一つの障害としてのみにとどまらず,心理的,精神的など個人全体に及ぼす影響は計り知れない.車椅子に乗った患者が初めて訓練室を訪れた時,彼らはまず「先生,歩けるようになりますか」と不安げな顔でたずねる.そして再び歩行が獲得できた時,彼らの顔が意欲的な顔に変化しているのに気づく.これが下肢のリハビリテーションの最大の目的でもある.二足動作である人間の本来の移動手段,“足で歩く”という機能を補助し,少しでも効率のよい歩行を獲得するために,われわれは装具(brace)を用いることが多い.特に,長下肢装具LLB(long leg brace)の適応度は高く,その果たす役割も大きい(図1).
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