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講座
下肢義足のチェック・アウト(1)
Check out of Lower Extremity Prosthesis
谷岡 淳
1
Jun TANIOKA
1
1虎の門病院溝の口分院
pp.45-49
発行日 1969年8月9日
Published Date 1969/8/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100239
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はじめに
チェック・アウトの主な目的は,B/K,A/E,A/K,B/K,その他の義肢,いずれの場合でも原則的には同じである.切断者および義肢を検査する系統的な方法を設定するにあたり,チェック・アウト手段とは,それらが該当基準に合っているか,あるいは四肢欠損および不完全肢の代償となるべき正確な動作を行なうことが可能なようにその基盤を備えているか否かを決定するものである.そこで下肢義足のチェック・アウトにおいて注目すべき点を列挙してみると,
(1)はきごこちがよいこと
(2)安定性があること
(3)アライメントがよいこと
(4)外観がよいこと
(5)仕上がりのよいこと
などである.
次に下腿義足のチェック・アウトにおいて考慮しなければならないと思われる項目をあげるが,膝接手と大腿コルセットを使用している義足にのみ適用される項目もある.チェック・アウトを行なう要領を紹介するが,信頼されるチェック・アウトを行なうには,まず正確で実際的判断がなされることが重要である.チェック・アウト項目は義足の満足性を評価するためのガイドとして勧められるが,たいていの場合,これらのなかの否定回答は,その義足の修正あるいは改良などを必要とすることを意味することが多い.しかしながら,ある場合にはなんらかの原因でチェック・アウト基準から逸脱する妥当な理由が存在する.したがってチェック・アウトを行なう場合,この点に留意する必要がある.
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