特集 脊髄損傷自立への側面
<随想>
脊髄損傷主婦と台所
飯村 ふみ子
1
1東京都心身障害者福祉センター
pp.1013-1014
発行日 1978年12月15日
Published Date 1978/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101786
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頸髄損傷について筆をとってから早5年,思えぼ,脊損,頸損をとりまく社会状況は変わったものである.電動車椅子の使用が,街づくり運動と相まって実現化し,街で車椅子をみかけることがめずらしくなくなった.介護料やリフトバン,福祉タクシーなどの動きと共に,施設や家に閉じこもりがちな人達が外へ出易くなり,自らの生活要求を叫ぶようになった.車椅子使用者向住宅の実現や福祉工場,地域作業所などの生活環境が整えられ,ケア付住宅の検討が進む中で,断片的ではあるが,1つのモデルができてきたように思う.
このテーマにしても,在宅車椅子使用者主婦の実態として,これまでの医療中心的視点からすると希有(けう)の感をまぬがれないが,さしてめずらしいことでもなくなった.
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