特集 脳卒中
Gait Patterning for Hemiplegia―反射と中枢プログラミングの観点から
奈良 勲
1,2,3
Isao NARA
1,2,3
1有馬温泉病院
2近畿中央病院附属リハビリ学院
3高知リハビリ学院
1Arima-Onsen Hospital.
pp.165-171
発行日 1978年3月15日
Published Date 1978/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101641
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
片麻痺に対する理学療法の目標は患者の歩行能力及びADLレベルの改善にあることは他の疾患と変りはないが,治療手段に関してはその限りではない.この小論の目的は片麻痺の歩行能力の改善という点に焦点をおいて,反射と中枢プログラミングの理論とそれに基づいたテクニック(仮説)として「Gait Patterning for Hemiplegia」(以下G.P.H.と略)の創案を中心に述べる.
筆者がG.P.H.を臨床的に適用して数年になるが,その是非についてまだ客観的データを出していない.ただ臨床上の観察による限りその有用性はあると感じている.この有用性とは,特に歩容に関したもので,持久性,スピードなどに関して考察はまだ行っていない.今後何らかの形でデータを出してみたいと考えている.
なお,G.P.H.に関し,本誌のVol.10 No.12でも一部触れたが今回は前に触れなかった点について述べる.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.