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特集 卒後教育・臨床教育
我が国における作業療法士の卒後教育―現状と展望
Training Programme for Licenced Occupational Therapists in Japan
古川 宏
1
Hiroshi FURUKAWA
1
1東京都心身障害者福祉センター
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Center for the Physically and Mentally Handicapped.
pp.11-16
発行日 1978年1月15日
Published Date 1978/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101606
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はじめに
我が国に作業療法士が誕生してから10年が経過した.その間の歩みは,まさに試行錯誤で早期の頃は学校教育の場でも臨床の現場でも先進国の知識を吸収することに汲々としていた.この数年になってやっと「我が国の作業療法」を考える方向が芽ばえ始めたように感じる.学校教育の場でも,日本人の教師が教えるようになってその内容も一応の安定をみた.学生の臨床実習教育についても,日本作業療法士協会(OT協会)学術部に養成校の教師と臨床実習指導者からなる教育基準設置委員会をもうけ,「作業療法臨床教育手引書」「臨床教育評価表(案)」を作成して一応のミニマムスタンダードを作ることができた.
それにくらべて,作業療法士の卒後教育はまだ緒についたばかりで系統化されず,単発的にほそぼそと試行錯誤をくり返している状態である.今回は筆者のわずかな経験に基づいた卒後教育の現状をまとめることでこの責めをはたしたい.
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